SEOで競合に勝てるキーワードの選び方と必須ツール
SEO対策
自然言語処理は、ITやWebの担当者ではなくとも、日常的に利用している技術の1つです。生活に欠かせないものとなっていますが、自然言語処理がどのようなものか分からなかったり、仕組みが理解できなかったりする方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、自然言語処理の概要や仕組みをご紹介します。また、自然言語処理を活用している事例を4つ解説しますので、AIやシステムの知見を深めるためにもぜひ参考にしてください。
株式会社アダムテクノロジーズ 執行役員。
ユーザーニーズと最も近いSEO対策で、あらゆるビジネスを加速させ、より良い社会の実現を目指す。
入社から5年間で100社以上のSEO対策に従事し、様々なジャンル・キーワードでの上位表示を実現。顧客目線での目標達成にコミットしたSEOコンサルティングが強み。
目次
表示
閉じる
まずは、自然言語処理の前提として、自然言語について解説をします。自然言語とは、人間が日常的に使用している言語のことであり、日本語や英語、中国語などが代表例です。一方で、自然言語処理と対比された言語がプログラミング言語になります。たとえば「青い目の大きい少年」という言葉があったとします。
上記を自然言語処理で解釈すると、「青い目の、大きい少年」と「青い(目の大きい)少年」と2通り存在することが分かるかと思います。ただし、プログラミング言語では「青い目の大きい少年」と単一の解釈しか存在しません。これは、コンピューターによって異なる解釈が生まれてしまっては、ユーザー混乱するためです。
つまり、自然言語処理はあくまで人間が解釈するための言葉であり、プログラミング言語は人工言語であることが違いになります。
上述した例のように、自然言語には「青い目の大きい少年」など、曖昧な言葉が存在します。自然言語処理とは、これらの曖昧な表現を適切に解釈するために、膨大な量のテキストデータを自然的に処理するための技術のことです。
我々人間であっても理解が難しい言葉に対して、コンピューターが理解するのは非常に難しいと感じる方もいるかもしれません。しかし、それらを可能にできるのが自然言語処理の最大の特徴です。
ここまで、自然言語処理の概要を解説してきました。自然言語処理の仕組みの解説に入る前に、理解を手助けする2つの言葉をご紹介します。
それぞれ順番に見ていきましょう。
機械可読辞書とは、文字通り機会が文字を理解するために必要な辞書のことです。「機械可読目録」とも呼ばれており、人間が普段から使用している書き言葉自然言語に対して、機会が理解できる形に置き換える通信規格になります。つまり、機会が文字を理解するための辞書という認識で問題ありません。
コーパスとは、あらゆる言葉の使い方がまとめられた集合体のことです。コーパスがあることにより、人間の言葉の使い方や特徴を機会が捉えることができます。また、近年ではシステムやコンピューターの容量や性能が向上したことにより、大量のコーパスを理解できるようにもなりました。つまり、自然言語処理は、機械可読辞書とコーパスの上で成り立っていることを理解しておきましょう。
機械可読辞書とコーパスの概要をご説明したところで、ここからは具体的な自然言語処理の仕組みを解説します。必要な作業は下記の4工程です。
それぞれ順番に見ていきましょう。
まずは、形態素解析です。前提として、形態素とは文字として表現している自然語に対して、意味を成す最小の言語単位のことを指します。これらを踏まえた上で、形態素解析とは、文字を分割し、それぞれの文字の意味を理解する解析のことです。
たとえば、上述した「青い目の大きい少年」は「青い」「目の」「大きい」「少年」といった言葉に分けられます。これらに対して、形容詞や名詞といった品詞を割り当て、それぞれの意味を正確に理解できるよう解析を進めます。
形態素解析ができたら、次は構文解析に移ります。構文解析とは「構文木」と呼ばれる表現方法を用いて、単語間の関係性を理解する解析のことです。構文解析を行うことで、どのような構造になっているかを文法的に調べられます。なお、構文解析は「係り受け解析」と言われることもあります。
意味解析とは、上述した構文解析の内容を、より正確に理解するための解析のことです。本記事でも解説している「青い目の大きい少年」は、自然言語において2通りの解釈が存在します。これら2通りの自然言語を、コンピューターに対しても2通りあることを知らせる解析になります。利用するユーザーに対して正しい表示をするためにも、意味解析はとても重要な作業です。
最後に行われるのが文脈解析です。文脈解析とは、複数の文章に対して形態素解析と意味解析を行い、言葉の裏に隠れている背景等を理解するための解析になります。非常に難しい技術であり、文脈解析を行うシステムは一般化されていないのが現状です。ただし、文脈解析が実用化することによって、今以上に精度の高い自然言語処理が可能になるでしょう。
本記事の冒頭でもご紹介した通り、自然言語処理は我々の日常でも多く利用されています。ここでは、代表的な自然言語処理の事例を4つ解説します。
自動応答システムとは、ユーザーからの入力やレスポンスに対して、自動で応答するシステムのことです。LINE公式アカウント等で利用されており、日常的に多くのユーザーの目に触れている自然言語処理になります。
テキストマイニングとは、ユーザーが自由に入力する大量のテキストを分析するための技術のことです。たとえば、SNSの代表格であるTwitterは、日々ユーザーが自由にテキストを投稿します。これらのテキストの内容を基に、ビッグデータを活用して傾向やユーザーニーズを分析します。投稿時期や単語間の関係性等を知る上で、非常に重要な技術です。
機械翻訳とは、ユーザーが発した言葉等を解析し、それらが正しいかどうかを判断できるシステムのことです。オンライン英会話やアプリ等で利用されており、英語を発音し、その発音が正しいかどうかを分析できるようになっています。
文字変換予測とは、ユーザーが文字を入力する際に、途中の段階で打ちたい文字を予測してくれる機能のことです。中国のアプリである「Simeji」が文字変換予測の代表例です。
本記事では、自然言語処理の仕組みや活用事例を解説しました。自然言語処理の仕組みは複数に分かれており、日常的に多くの場面で利用されています。また、今後もITやシステム、AIの領域が伸びていくことを踏まえると、さらに利用するケースは多くなると考えられます。まずは、今後のためにも本記事を参考に、自然言語処理の概要を理解することから始めてみてはいかがでしょうか。