コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、情報を受け取るユーザーにとって意義や価値のあるコンテンツを制作・提供することで、顧客のニーズを育て、購買、最終的にそのコンテンツのファンとして定着させることを目標とするマーケティング手法です。
「価値の高いコンテンツを作り」、「顧客のニーズを育て」、「ファンにさせる」という3つのプロセスを経ることがポイントとなります。
この手法の特徴は、コンテンツによって自社を知ってもらい、段階的に顧客を購買、そしてリピーターへと押し上げていくことに重点を置いていることです。すでにニーズが顕になっている客をターゲットとするこれまでの手法とは異なり、まだニーズが明らかになっていない客を狙ってマーケティングを行うのです。
コンテンツマーケティングのメリット
コンテンツマーケティングには様々なメリットがあります。
ここではコンテンツマーケティングのメリットをいくつかの項目に分けてご紹介します。
広告宣伝費が抑えられる
コンテンツマーケティングには蓄積効果が期待でき、発信後にはコンテンツ自体の情報としての価値がなくならない限りは効果を発揮し続けます。これは従来の広告(主にマス広告)にはなかった効果で、コンテンツの数が多ければ多いほど顧客の目に触れる機会も増え、費用対効果は大きくなっていきます。施策を重ねるほどにコストパフォーマンスが向上していくのはとても大きなメリットだと言えます。
専門性を認められ、信頼される
コンテンツマーケティングを行っていくことで、会社の専門性がより認識されていき、大きな信用が得られるようになります。顧客の興味関心に応えるコンテンツを継続的に提供することで、「専門的な良い会社」というイメージがついていくのです。ブランド力や認知度に不安がある場合、とても望ましい効果が期待できるはずですよ。
顧客が忠誠心や愛着を持ってくれる
顧客にとって有意義な情報を提供し続けることで、顧客の自社に対する忠誠心や愛着を高めることができます。
顧客にとって役に立つ情報を惜しまずに教えてくれる会社というのは「良い会社」というイメージがつきやすいです。また、何より「知識が豊富で余裕のある会社」だというイメージも期待でき、継続発注の契約などさらなる効果が大いに期待できます。
情報の自然な拡散ができる
情報の拡散を自然な形でできることもメリットの一つです。ユーザーが検索エンジンやソーシャルメディアなどを通じて自然な形で情報を見つけ、さらにそのコンテンツを気に入ってくれればTwitterやFacebookなどで紹介してくれることも見込めるため、情報がどんどん拡散していきます。広告を打つことなく自然に情報が拡散していくのは、コンテンツマーケティングならではの魅力です。
地域の垣根を超えて取引ができる
コンテンツマーケティングは遠方にもターゲットを広げてビジネスを展開することができます。大阪の中小企業が東京の大企業と取引をしたり、沖縄の会社が北海道のメーカーと取引をするなどのケースも十分に考えられるのです。また、これまでなかなか簡単ではなかった海外の企業との取引も、コンテンツを多言語展開することによって可能になります。
コンテンツマーケティングの日本での流行
コンテンツマーケティングというものは、その形態自体は100年以上前から存在していたと言います。
しかしながら日本で話題になったのはここ数年のこと。ではなぜ日本でも流行ることになったのでしょうか?
最も大きな理由として、ユーザーが売り込み広告にうんざりし始めたということが挙げられます。情報が飽和状態にある近年、広告主から一方的に発信されていた広告にユーザーは飽き飽きし、ほとんどの広告が無視され始めていました。物を売りたいという魂胆が見え見えの広告にうんざりしてしまうのは仕方のないことですね。
やがてユーザーは自分の気になる情報を検索によって集めるようになっていきます。それに伴って、企業側もユーザーの疑問を解消するようなコンテンツを作ることに尽力するようになったのです。
コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違い
よくコンテンツマーケティングと混同してしまうものに、コンテンツSEOというものがあります。
コンテンツSEOとは、質の良いコンテンツを提供して検索順位を上げるというSEO施策です。これは近年、単純なキーワード出現率や被リンク数などによるSEO効果が薄れるようなGoogleのアルゴリズム変動があったことで、その代案として生まれた手法です。
コンテンツマーケティングのユーザー獲得の部分とSEO施策が似てしまったようですね。
しかしコンテンツマーケティングはユーザー獲得から購入、その後のユーザーの定着までの一通りの流れを指します。コンテンツSEOと意味合いが被るところがありますが、根本的には別の考え方だと覚えておきましょう。
まとめ
コンテンツマーケティングは従来のマス広告などのプッシュ型広告に代わり、ユーザー側が求めている情報を検索などによって引き出すというプル型の情報源として地位を築いてきました。
上手くやることができれば絶大な費用対効果を期待できるコンテンツマーケティングは、今後さらに必要性が増していくかもしれませんね。