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インターネットの普及などにより複雑になったユーザーの購買行動へ対応するために、マーケティング関係者の間で「カスタマージャーニー」が注目されています。しかし、「カスタマージャーニー」という単語を耳にしたことはあっても、施策の内容や実践方法など、具体的なことはよく理解できていない担当者の方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、カスタマージャーニーを実践する目的や手順、注意点などを解説します。マーケティング担当になったものの、何から着手すればよいか分からない方や、カスタマージャーニーマップの作成方法が分からず行動に移せない方などはぜひ参考にしてください。
株式会社アダムテクノロジーズ 執行役員。
ユーザーニーズと最も近いSEO対策で、あらゆるビジネスを加速させ、より良い社会の実現を目指す。
入社から5年間で100社以上のSEO対策に従事し、様々なジャンル・キーワードでの上位表示を実現。顧客目線での目標達成にコミットしたSEOコンサルティングが強み。
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カスタマージャーニーとは、ユーザーが商品やサービスを認知する段階から、購入や登録へ至るまでの過程のことを指します。
この過程の中でのユーザーの行動や思考、感情などを分析し、図に表したものを「カスタマージャーニーマップ」と呼び、カスタマージャーニーマップでユーザーの購買行動を見える化することにより、適切な情報を適切なタイミングで発信できるようになります。
カスタマージャーニーを実践する目的は、主に下記の3つです。
それぞれ順番に見ていきましょう。
前述したように、カスタマージャーニーを実践することで、商品の購入やサービスへの登録までのユーザーの行動を定義することができ、実践時にユーザーのことを細かく考えることによりユーザーの理解を深めることにつながります。
現代では、特にスマートフォンの普及により、ユーザーによる商品やサービスの認知や購入、登録までの経路が以前よりも多様化しました。 経路が多様化したことにより、プロフィールやライフスタイル、悩みなどのユーザー像を設定する施策である「ペルソナ設定」だけでは、購入や登録へ至るまでにどのような施策をとればよいか判断が難しくなっています。
そのため、カスタマージャーニーを実践し、ユーザーの悩みだけではなく行動も把握し、ユーザーの理解を深める必要があります。 カスタマージャーニーは人物像だけではなく、商品やサービスを知らないユーザーが購入や登録へ至るまでの過程を細かく考え、ユーザーを理解するための施策ですので、より効果的に、顧客目線での施策を選択するために役立ちます。
カスタマージャーニーを実践することで、社内に共通認識が生まれます。購買行動の一連の流れにおいて、この施策は必要であるかという議論や、一方でユーザーに必要のない施策も見極められます。
また、ユーザーへの理解に対する共通認識も生まれるので、より自社の社員がユーザーにとって最適な行動ができるようになります。
カスタマージャーニーを実践することで、施策の優先度も決められます。上述したように、ユーザーに対して最適な施策を打つという共通認識が生まれるので、ユーザーにとって必要な施策から実践できるようになります。
たとえば、Webサイトから問い合わせを獲得するというゴールを設定した際、まず行うべきはWebサイトのブランディングや導線の見直しです。これら以外の施策は優先度を落として良いため、必要のない施策に時間を割いてしまう問題も解消できるようになります。
ここまで、カスタマージャーニーの概要を解説してきました。ここからは、カスタマージャーニーを作成する3つのメリットをご紹介します。
それぞれ順番に見ていきましょう。
カスタマージャーニーを実践することで、ユーザー像を明確化できます。加えて、ユーザー像が明確になれば、ユーザーごとにどのような購買行動をするのかを考えられるメリットがあります。反対にカスタマージャーニーを作成していない場合、自社が獲得するべきユーザー像が見えないため、雲を掴むような感覚でマーケティングを行わなければなりません。
カスタマージャーニーを必ず作成し、理想の顧客体験に向けた施策を行いましょう。
近年、マーケティング施策は非常に多様化してきています。均質化された正解が存在せず、複数の施策から最適なものを選ぶことは非常に困難です。しかし、カスタマージャーニーを作成することで、ある程度正解に近いマーケティング施策のみに絞り込めます。
その結果、無駄な予算を使うことなく、獲得したいターゲットに必要なマーケティング施策のみを打てるようになるメリットがあります。
カスタマージャーニーを作成することで、ブランドの向上に繋がることもメリットです。理想的なユーザー体験を提供すれば、自然と良い口コミが集まったり、SNSで良い評判が生まれたりします。これらの顧客の声は、自ずとターゲット以外にも広がっていくため、良いブランドとしての知名度が高まります。
ブランド力が向上すれば、多くの広告費を使わずともサービスが売れていくため、利益体質の会社を作ることも可能です。カスタマージャーニーを作成することは大変ですが、かけた労力以上の成果はしっかりと表れるでしょう。
続いて、カスタマージャーニーマップの作成手順を解説します。
カスタマージャーニーマップを作成するために、まずはペルソナの設定を行います。ペルソナとは、商品やサービスの顧客のモデルを指し、性別や年齢層、居住地、職業といった基本的な情報だけではなく、ライフスタイルや身体的特徴、性格などを細かく設定します。
前述したように、カスタマージャーニーは、ユーザーの行動や思考を考えるものですので、ペルソナの設定によって定義が大きく変わります。ユーザーを理解するためにも、ペルソナの設定は必須事項です。
ペルソナを設定したら、すり合わせを行います。詳しい調査だけではなく、可能であればヒアリングや購入者アンケートなどを行うとより綿密なすり合わせが可能です。
ほとんどの場合、想定していたペルソナとはズレが生じるため、ズレを修正しユーザーの実際の意識を考慮した上で再度ペルソナを整理します。
また、精度の高いカスタマージャーニーを実践するためには、後述する認知段階や比較・検討段階などでのユーザーの実際の動きをある程度把握する必要があります。
ペルソナのすり合わせと同時にカスタマージャーニーマップ作成のための情報収集も行っておくと効率的です。
ペルソナが固まったら、フレームワークを作成します。
横軸:認知、興味・関心、比較・検討、行動
縦軸:接触ポイント、行動、思考、施策案
フレームワークは上記の項目で固めるのが一般的です。縦軸に関しては以下を参考に記入してみてください。
フレームワークを作成したら、各項目を埋めていき、完成となります。作成したカスタマージャーニーマップは、チームの人間など他の人の目にも触れるものですので、色分けやアイコン画像などをうまく利用し、見やすいように心がけるとなおよいです。
ここまで、カスタマージャーニーを実践する目的やカスタマージャーニーマップの作成手順などを解説してきましたが、カスタマージャーニーを実践する際にはいくつか注意すべき点がありますので、解説していきます。
カスタマージャーニーマップの作成は簡単ではありません。もちろん、精度の高いものでなければ効果は見込めませんが、精度を高めるには、ユーザーの行動などを分析したりなど、多くの情報が必要なため時間も必要です。
そのため、難しく考えずにまずは可能な範囲でシンプルなカスタマージャーニーマップを目指しましょう。とりあえず作成することで、ユーザーについて理解できていない部分が浮き彫りになります。情報収集も可能な範囲で行い、会社内で共有し、適宜修正を繰り返していくことで精度の高いカスタマージャーニーマップが完成します。
情報収集、購買行動問わず、ユーザーの行動の移り変わりは激しいです。作成したカスタマージャーニーマップが効果を発揮していたとしても、ある程度時間が経つと現実とズレが生じてしまいます。作成して満足するのではなく、定期的にカスタマージャーニーマップを見直し、必要な部分はアップデートする仕組みを作っておきましょう。
カスタマージャーニーマップを作成する際、ユーザーの理解を深めるという目的を忘れ、担当者の都合のいいように作成が進んでしまうケースが多いです。
担当者の都合や希望で作成されたカスタマージャーニーマップは、ユーザーの理解が深まっているとは言えません。
そのため、カスタマージャーニーマップは、設定したペルソナの行動や感情を元に作成されたものである必要があります。
担当者の希望で作成を進めるのではなく、情報収集して得たデータを分析した上で作成を行いましょう。
カスタマージャーニーを作成する場合、何もない状態で1から考えるのは非常に困難です。そこで、ここからはカスタマージャーニーの作成に役立つフレームワークをご紹介します。
AIDMA(アイドマ)とは、下記5つの言葉の頭文字を取った言葉(フレームワーク)のことです。
上記の順番でカスタマージャーニーを考え、マップに落とし込んでいきます。基本となるフレームワークなので、初めて作成する方におすすめです。
5Aとは、SNSマーケティングが主流になってきた現代で注目され始めているフレームワークのことです。5Aは、下記5つの言葉の頭文字を取っています。
AIDMAと同様に、上記の流れでカスタマージャーニーを考えていきます。また、5AはSNSマーケティングに適したフレームワークであるため、SNSを活用して商品を売っていきたい企業におすすめです。
AISAS(アイサス)は、従来から使われている普遍的なフレームワークです。基本的なユーザー行動は、AISASに従って行われていると言われています。
AISASの良いところは、情報共有まで含まれているところです。近年では、InstagramやYouTubeを使って、さまざまなインフルエンサーがおすすめの商品を紹介しています。ここまでカスタマージャーニーに組み込むことができれば、指数関数的に商品を売れる状態を作ることができるでしょう。
最後に、カスタマージャーニーを作成するにあたって、よくある質問に回答します。
それぞれ順番に見ていきましょう。
カスタマージャーニーとは、ユーザーが商品を知り、購買に至るまでの一連の流れのことです。カスタマージャーニーを作成することで、最適なタイミングで最適な情報を発信できるようになるメリットがあります。
カスタマージャーニーでは、はじめにペルソナを選定することから始めましょう。ペルソナを設定することで、カスタマージャーニーを作成する中で、鮮明に心理状態や情報収集手段を見極められるようになります。ペルソナがブレるとカスタマージャーニーの作成も失敗してしまうので、すべてはペルソナの設定から始めることが大切です。
カスタマージャーニーは、顧客理解を深めること、顧客に理想の体験を届けることを目的に行います。顧客の理解が深まれば、その顧客が求める理想的なサービスや価値を見極められます。その結果、自社が提供するサービスの満足度も高まり、ブランド価値も向上していきます。
いかがでしたでしょうか。
カスタマージャーニーの目的は「ユーザーの理解を深める」ことであり、これを忘れてしまうと精度の高いカスタマージャーニーマップを作成することはできません。
情報収集を行い、可能な限り証拠のある状態で定義することを心がけましょう。
マーケティング初心者の方も、カスタマージャーニーマップの作成手順が分からず行動に移せなかった方も、今回解説した「ユーザーの理解を深める」という目的や3つの注意点を元にカスタマージャーニーを実践し、ぜひマーケティングに活かしていただけたら幸いです。