インハウス(内製化)SEOの方法|向いている企業と実行手順
コンテンツマーケティング
WEBからの集客を実施する際に、代表的な例として挙げられるのがコンテンツマーケティングとオウンドメディアです。ただし、コンテンツマーケティングとオウンドメディアを混合して捉えてしまう方も多いですが、これらは同義ではありません。
そこで本記事では、コンテンツマーケティングとオウンドメディアの概要を解説するとともに、それぞれの違いをご紹介します。また、オウンドメディアを運用する目的や始める手順もご説明しますので、WEBからの集客を最大化させるためにもぜひ参考にしてください。
株式会社アダムテクノロジーズ 執行役員。
ユーザーニーズと最も近いSEO対策で、あらゆるビジネスを加速させ、より良い社会の実現を目指す。
入社から5年間で100社以上のSEO対策に従事し、様々なジャンル・キーワードでの上位表示を実現。顧客目線での目標達成にコミットしたSEOコンサルティングが強み。
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まずは、コンテンツマーケティングの概要をご説明します。コンテンツマーケティングとは、コンテンツを通して自社のビジネスや商品、サービスを求めているユーザーのニーズを換気して教育し、最終的に問い合わせに繋げたり、ファン化させたりするマーケティング手法のことです。
なお、コンテンツマーケティングと一口に言っても、コンテンツの種類は様々なものがあります。代表的なものは記事コンテンツ、アンケートコンテンツ、メルマガ(メールマガジン)、ホワイトペーパーなどが挙げられます。また、セミナーやオフラインでの交流なども、広義で言えばコンテンツマーケティングに含まれます。
したがって、媒体問わず見込み客が求める情報を発信し、最終的に自社の利益に繋げることがコンテンツマーケティングであることを理解しておきましょう。
次にオウンドメディアとは、自社が保有するメディアや媒体のことを指します。オウンドには日本語で「所有する」「含まれる」といった意味があり、コンテンツサイトや自社のホームページもオウンドメディアに含まれます。
また、SEO施策を講じる上では、自社が運営しているものの、あくまで第三者目線として運営されているサイトをオウンドメディアと呼ぶこともあります。
オウンドメディアとコンテンツマーケティングの概要を解説しましたが、世の中には「オウンドメディアマーケティング」という言葉がある以上、今ひとつそれぞれの違いに対する理解が追いつかない方もいるかもしれません。それぞれの違いの結論としては、コンテンツマーケティングは見込み客を育成するための「手法」のことであり、オウンドメディアは、それらを発信するための「媒体」という違いがあります。
つまり、媒体としてオウンドメディアを利用し、それを通してコンテンツマーケティングを行っていくイメージです。ただし上述したように、コンテンツマーケティングには様々な方法があるため、あくまでオウンドメディアはコンテンツマーケティングの中の1つという位置付けです。
オウンドメディアは媒体、コンテンツマーケティングは戦略や手法という違いがあることを理解しておきましょう。
ここまで、オウンドメディアの概要などを解説しました。WEB戦略の中で、メディアの中にはオウンドメディアの他にも、アーンドメディアやペイドメディアという言葉も存在します。これらは、総じて「トリプルメディア」と称されます。ここでは、オウンドメディア以外のメディアの概要をご紹介します。
アーンドメディアとは、ユーザーが起点となって発信するメディアのことです。代表的な例では、TwitterやInstagramなどのSNSが挙げられます。他にも、個人が運営しているブログもアーンドメディアに含まれます。
近年では、企業がアーンドメディアを活用し、ユーザーとの接触回数を増やしているケースが多く見られます。これにより、ユーザーから企業に対するファン化が起こりやすくなり、知名度やブランディングに繋がりやすくなります。
ただし、自社が自ら発信できるオウンドメディアとは異なり、アーンドメディアはユーザーが起点となってコンテンツを発信するため、アカウント削除や炎上などが起こるリスクも存在します。
ペイドメディアとは、費用を支払うことで発信(掲載)できるメディアのことです。代表的な例は、リスティング広告等のインターネット広告、テレビCMなどのマス広告が挙げられます。ペイドメディアの最大の目的は、認知の拡大と即効性の高い集客です。
特に、リスティング広告は少額で始められるものの、早ければ数週間で集客できる優秀なペイドメディアだと言えるでしょう。
ここまで、コンテンツマーケティングや各メディアの概要を解説してきました。コンテンツマーケティングとオウンドメディアは、非常に相性が良いことで知られています。ここでは、その理由となる下記2つをご紹介します。
それぞれ順番に見ていきましょう。
オウンドメディアは、対策できるキーワードの幅が広がることが特徴です。第三者目線で運営しているため、比較やランキングといったコンテンツも作成できるようになります。これらのコンテンツは、自社のホームページでは対策できません。
なぜなら、たとえば自社が弁護士事務所を運営しているとします。その際、自社のホームページで「弁護士事務所 ランキング」といったキーワードでコンテンツを作成し、1位に自社の名前を掲載すると、当然ながら同業他社やユーザーからの見られ方が良くありません。
しかし、オウンドメディアであれば第三者目線のため、上記のようなキーワードで自社を1位に掲載しても咎められません。
また、比較やランキング系のキーワードはCVR(成約率)も高くなる傾向にあるため、売上の増加や問い合わせ数のアップに繋がりやすいです。したがって、対策できるキーワードの幅が広がることが、オウンドメディアでコンテンツマーケティングを行うべき第一の理由です。
上述した内容と若干重複しますが、オウンドメディアは自社に送客しやすいことも挙げられます。比較やランキングといった直接CV(成約)を狙えるキーワードで対策できることに加えて、ユーザーニーズを換気し、教育を行えるためです。
SEOやオウンドメディアでは、すでに需要があることに気付いている顕在層のみならず、潜在層を狙う必要があります。そこで、潜在層に対してコンテンツを通して接点を持ち、見込み客へと育てた上で送客できるのがオウンドメディアの最大の強みです。また、潜在層に対して、最も効率良く接点を持てるのがコンテンツマーケティングだと言えるでしょう。
オウンドメディアを運用する目的は企業やビジネスのフェーズによって異なります。しかし、下記2つに当てはまる場合はより期待以上の結果を出しやすいため、早急にオウンドメディアの構築を検討したほうが良いでしょう。
それぞれ順番にご説明します。
まずは、商品やサービスの認知拡大です。すでにこれらを知っている顕在層ではなく、自身は存在に気付いていないものの、実は顧客自身もサービスを求めている潜在層に対してオウンドメディアはアプローチできるため、認知拡大との相性が抜群に良いです。
認知が拡大していくと、顧客が商品やサービスの名前を直接検索して辿り着くため、氏名検索が増えてSEOにも良い効果をもたらします。また、オウンドメディアで得た知識を、ユーザー自身がアーンドメディア等で発信することで、自然発生的に良い口コミを獲得したり、被リンクを獲得できたりするメリットがあります。
ブランド価値を高め、企業ブランディングに繋げることもオウンドメディアの目的です。ユーザーが求める情報を発信し、適切に疑問に答えることで、ユーザーからの信頼感が増していきます。
たとえばメルカリが発信している「メルカン」は、採用のオウンドメディアとして運営されています。メルカリで働く社員の日常をコンテンツに発信することで、「メルカリで働けば楽しそう」といったブランディングに繋がっており、オウンドメディアの成功事例だと言えるでしょう。
ここまで、オウンドメディアやコンテンツマーケティングについて解説をしてきました。ここからは、具体的にオウンドメディアを始める手順をご説明します。
それぞれ順番に見ていきましょう。
ペルソナとは、ターゲットからより絞り込まれたユーザー像のことです。たとえば、ターゲットが40代女性会社員という大枠だとすると、ペルソナは40代女性会社員、独身、趣味は裁縫、年収は500万円など、より細かな情報まで決めていきます。
ターゲットしか定めていないケースも多々見られますが、それでは対象ユーザーが広すぎて、結果どのユーザーにも刺さらないオウンドメディアとなってしまいます。それでは、当然ながらお問い合わせやブランディングなどの目的達成に繋がりません。
より自社が得られる結果を最大化するためにも、まずは時間をかけてペルソナを決めることが大切です。
次に、ペルソナに合わせてサイト全体のコンセプトを決めましょう。コンセプトは、自社商品やサービスに併せて、ペルソナが抱えている悩みを起点にすると決めやすいです。たとえば、自社が夜眠りづらい方に向けて、その悩みを解決できる商品を販売しているとします。
この場合のサイトコンセプトの例としては、「眠れない夜をサポートするメディア」として、眠れない原因やおすすめの商品を紹介していくことが考えられます。よりペルソナに刺さりやすいオウンドメディアにするためにも、コンセプト決定は最重要事項の1つだと言えるでしょう。
次に、コンセプトをサイトデザインに落とし込んでいきます。ペルソナに刺さりやすいカラーは何色か、フォントは何が望ましいか、お問い合わせまでの導線には何が必要であるかを勘案していきます。
エンジニアやデザイナー、SEOコンサルタントなどとも協力し、実際に集客するための体制も整えていきましょう。
カスタマージャーニーとは、ユーザーが商品やサービスを認知してから、実際に問い合わせをするまでの物語のことです。カスタマージャーニーを検討することで、ユーザーがどのような悩みを抱えてコンテンツに辿り着き、何が書いてあればその悩みを解決できるのかが見えてきます。
カスタマージャーニーが不明確では、自社が伝えたい理念や思いも伝わらず、ユーザーの悩みを深くまで解決することもできません。手書きで検討したり、Excel上にまとめたりなど方法は問わないので、お問い合わせまでの導線も必ず明確にすることが大切です。
次は、実際にコンテンツを作成する際のキーワード選定を行います。まずは、軸となるキーワードを決定し、それらに関連するキーワードを洗い出します。たとえば「弁護士事務所」であれば、法律や離婚、裁判などが関連キーワードとして挙げられます。
Googleはキーワードを起点にしてコンテンツを評価するので、キーワード選定を丁寧に行わなければ、これまでの手順がすべて水の泡です。また、ユーザーも必ずキーワードを検索して自社のコンテンツに辿り着くので、しっかりと検索意図を把握しながら選定してくことが重要です。
キーワード選定が終了したら、次はコンテンツの構成を作成したり、サイト全体の内部リンクの繋ぎ方を勘案したりしましょう。このあたりは専門的な知識も必要であるため、SEOコンサル会社に依頼するのも1つの手段です。
最後に、構成のとおりにコンテンツを作成しましょう。留意するべき点はいくつもあるものの、基本的にはユーザー満足度を最大化させることを考えることが重要です。ユーザー満足度を高めるためには、本記事でも解説している潜在層の悩みも解決できるコンテンツへと仕上げることが必要になります。
たとえば、ユーザーが夜眠れない悩みを抱えているとして、枕や快眠グッズを求めて検索しているとします。しかし、本当は日々の疲れを改善させることを優先とし、マッサージや人間関係のストレスを解消する方法を紹介するイメージです。
このあたりは商品やサービスによってニーズが異なるので、自社のビジネス領域に詳しいSEOコンサル会社と相談をしながら進めていきましょう。
本記事では、コンテンツマーケティングとオウンドメディアについて解説をしてきました。オウンドメディアは、自社が保有するメディアや媒体のことを指し、コンテンツマーケティングは、コンテンツを通して見込み客を獲得する手法のことを指します。
対策できるキーワードの幅が広く、潜在層にもアプローチができることから、コンテンツマーケティングとオウンドメディアは非常に相性が良いです。自社もオウンドメディアでの発信を始めるためにも、まずはサイトコンセプトやペルソナを決めることから始めてみてはいかがでしょうか。