URL正規化とは
SEO対策
サイト運営をしている中で「SEO」という言葉を聞いたことがある方は多いかと思います。
しかし、SEOよりも重要な「SEM」という言葉を、深く理解している方は少ないのではないでしょうか。
そこで本記事では、SEMの定義や、細分化されたマーケティング手法について詳しく解説していきます。
Webサイト運営を1段階向上させたい方はぜひ参考にしてください。
株式会社アダムテクノロジーズ 執行役員。
ユーザーニーズと最も近いSEO対策で、あらゆるビジネスを加速させ、より良い社会の実現を目指す。
入社から5年間で100社以上のSEO対策に従事し、様々なジャンル・キーワードでの上位表示を実現。顧客目線での目標達成にコミットしたSEOコンサルティングが強み。
目次
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まずは、SEMの定義について解説をしていきます。
SEMとは「Search Engine Marketing」の略語で、検索エンジン上で行うマーケティングのすべてを表す言葉です。
つまり、SEMはSEOよりも更に大きな枠だと思ってもらえれば分かりやすいでしょう。
それぞれのSEM手法を順番に解説していきます。
SEMの中の代表的な手法がSEOです。
SEOは「Search Engine Optimization」の略語で、検索エンジン最適化を表す言葉です。
SEO対策では、主に「内部対策」と「外部対策」に分けられます。
内部対策では、ページスピードの高速化や内部リンクの最適化など、Webサイト内で完結する対策を行います。
外部対策では、効果の高い被リンクを獲得するための営業活動などを行います。
近年のSEO対策では「キーワードのみ」で検索順位が上がることはほぼないため、内部対策・外部対策の両方に力を入れる運営が望ましいでしょう。
先ほども少し触れたとおり、内部対策はWebサイトの内部を改善するSEO対策です。まずは、下記5つの内容を対策するようにしましょう。
これらすべてを行うことで、基本的な内部対策の質を高められます。特に、URLの正規化に関してはできていないWebサイトも多いです。URLの正規化とは、www.のありなしを統一することを指します。どちらも存在していると、検索エンジンは同様のページでも別のURLと判断するため、SEO効果を最大化できません。
また、titleタグやhタグもSEO評価を高めるためには非常に重要であるため、適当に設定してしまうのは絶対に避けましょう。
一方の外部対策は、言葉の通りWebサイトの外部におけるSEO対策です。具体的には、被リンクを獲得すること、SNSを運用することが挙げられます。被リンクは、2022年時点でも非常に重要なSEO施策の1つであり、被リンクがあるのとないのとでは、目に見えてSEO効果が変わってきます。
被リンクの獲得方法が分からない場合、まずは関連性の高いジャンルでサイトを運営している企業に、相互リンクを依頼しましょう。相互リンクとは、自社サイトと他社サイトで、相互にリンクを送り合うことです。他の被リンク獲得施策よりも獲得できる可能性が高いため、初心者の方にも非常におすすめです。
また、SNS上で知名度が高まると、サイテーションというSEO指標に良い影響をもたらします。自社のサービスに関連性の高いフォロワーを集めることを念頭に置き、SNSも運用していくようにしましょう。
SEOと並んで主要のSEMとされているのがリスティング広告です。
リスティング広告とは、指定したキーワードが検索された際に検索結果の最上部に出てくる広告(記事)のことで、1クリックに対して料金を支払う仕組みとなっています。
SEOと違って、費用を支払えば自動的に検索結果の最上部に表示されるため、SEOのように長期間かけてサイトを育てる必要がありません。
そのため、即効性の高いリスティング広告を打ち、長期間かけてサイトを育てるサイト運営が一般的です。
検索連動型広告も、リスティング広告と同様だと思ってもらって構いません。
検索連動型広告を出稿する際は、Google広告を利用するのが一般的であり、1日あたりの予算を決められます。
仮に1日の予算を5,000円と設定した場合は、必ず1日5,000円までの費用で広告が打ち止めされるようになっています。
ただし、キーワードによって広告の出稿単価が大きく異なるため、まずは広告とSEOの二軸で狙うキーワードを洗い出し、広告単価の低いキーワードで広告を出稿するようにしましょう。
ディスプレイ広告とは、検索結果に表示される広告ではなく、特定のWebサイトに表示される広告のことです。
Google AdSense等で表示される広告に見覚えがある方も多いかと思いますが、それもディスプレイ広告の内の1つになります。
特定のWebサイトに表示されるディスプレイ広告ですが、その多くはユーザーが興味を示しているジャンルによって、表示される広告が異なります。
なお、広告を出稿する場合は、広告の配信者が広告のジャンルを決められるため、不特定多数のユーザーに表示されるわけではありません。
リターゲティング広告は、近年注目度が高まってきているSEM手法になります。
リターゲティング広告は、ユーザーが興味を示したジャンルをCookieに付与することで、ユーザーを追跡するタイプの広告です。
仮にあなたが「野球」にまつわるキーワードで調べ物をした場合、あなたには野球関係の広告がリターゲティングされることになります。
ユーザーが興味を示しているジャンルに広告として追跡ができるため、高いコンバージョン率に期待ができるSEM手法です。
ここまで、検索広告(リスティング広告)やSEOの概要を解説してきました。しかし、SEOとリスティングの違いを詳細に知りたい方も多いかもしれません。SEOとリスティングは、下記のような違いがあります。
それぞれ順番に解説します。
SEOに関しては、自社だけで対策を行えば費用は1円もかかりません。ブログを書いたり、内部対策を常に行ったりすれば、検索順位を安定させながらSEO評価を高められます。一方のリスティング広告は、表示するだけでは費用はかかりませんが、クリックされたら費用が発生します。つまり、SEOは無料なものの、広告は有料です。
リスティング広告は有料な分、成果が出るまでのスピードが早いため、予算がある企業は必ず行うようにしましょう。
SEOとリスティング広告は、クリック率(CTR)も異なります。結論として、基本的にリスティング広告よりもSEOのほうがクリック率が高いです。SEO1位のクリック率は平均すると20%程度ですが、リスティング広告は5%程度となっています。
やはり、広告は信頼できないというユーザーも一定数いるため、SEOのほうがクリック率が高くなる傾向にあります。
SEOは、コントロールできる範囲がリスティング広告と比較して狭いです。もちろん、内部対策やブログ記事の内容はコントロールできますが、最終的な集客に繋がる検索順位はコントロールできません。Googleは、定期的にアップデートを繰り返しており、アップデートによって検索順位が落ちてしまう可能性も考えられます。
一方のリスティング広告は、1クリックあたりの単価やLP(ランディングページ)の品質を上げれば、表示順位をコントロールすることが可能です。また、広告を停止したい場合はすぐに停止できるので、予算が必要以上にかかってしまう心配もありません。コントロールできる範囲は、リスティング広告のほうが広いと言えるでしょう。
成果までのスピードは、リスティング広告が圧倒的に早いです。広告媒体の審査に通過すれば、その瞬間から広告が配信されます。実際に、広告を配信した当日に問い合わせを獲得できることも珍しくありません。
一方のSEOは、成果が出るまでに2ヶ月〜3ヶ月程度の時間を要します。ただし、中長期的には検索順位が安定し、多少のメンテナンスを加えるだけで集客し続けられるのがSEOのメリットです。
最後の持続性ですが、SEOのほうが圧倒的に高いと言えます。ホワイトハットSEOと呼ばれる、検索エンジンのガイドラインに沿った運用をしていれば、アップデートで大きく検索順位が落ちる可能性は非常に低いです。
また、公開したコンテンツは資産となるため、インターネット上に残り続けます。最初の6ヶ月間〜1年間を継続的に運用すれば、それ以降はメンテナンスのみで集客できます。
一方のリスティング広告には、資産性がまったくありません。広告費を投下しなければ広告を掲載できませんし、問い合わせを獲得できるキーワードは、いずれ競合も出稿してきます。持続性や資産性を求める場合は、SEOを中心に対策したほうが良いでしょう。
ここまで、SEOとリスティング広告の違いを解説してきたなかで、どちらを行うべきか迷っているかもしれません。ここでは、ケース別にどちらを行うべきかを解説します。
結論として、お金をかけられる場合はリスティング広告がおすすめです。ただし、月間で数百万円の予算が必要かと言えば、まったくそうではありません。あくまで業界次第ではあるものの、月間で数万円程度の予算からリスティング広告を始める企業も数多くいます。
そのため、月間で数万円以上の予算がある場合は、リスティング広告を始めてみましょう。広告を運用する中で成果が出れば、その分広告にかけられる予算も増えるため、より広告から問い合わせを獲得できるようになります。
次に、時間をかけられる場合はSEOがおすすめです。SEOは1日で結果が出るものではなく、中長期で向き合う必要があります。また、ブログを書くにも1本あたり数時間以上かかるため、リソースがある企業でなければ継続的な運用は困難です。
しかし、時間がある場合はSEOに取り組むことで、自社の6ヶ月後〜1年後の未来が大きく変わってきます。多少無理をしてでも、SEOに取り組む価値は非常に高いと言えるでしょう。
SEMは、Webから集客したいすべての企業が行うべき対策です。しかし、安易に取り組んでも成果が出るものではなく、下記のポイントに留意することが重要です。
それぞれ順番に解説します。
はじめに、ターゲットを選定しましょう。ターゲットが定まっていないSEM施策は、必ずと言って良いほど失敗します。ターゲットを選定する際に大切なことは、自社が売りたい属性のユーザーをターゲットにするのではなく、自社の商品を求めているユーザーをターゲットにすることです。
前者はエゴになってしまうケースも多く、かえって自社サービスの魅力がユーザーに伝わりきりません。売上を最大化させるには、自社のサービスを求めているユーザーをターゲットにしましょう。
次に、自社の予算を鑑みることも大切です。やはり、SEMを行うのであれば多少なりとも費用がかかりますし、施策における費用対効果も追う必要があります。また、SEOは無料でできる施策ではありますが、専門家にお金をかけて依頼したほうが効果は出やすいです。
1年後や2年後に、自社がどれだけ売上を伸ばしたいのかを考え、そこから予算組みをするようにしましょう。
SEMでは、短期と中長期の目線を持つことが重要です。短期目線しか持っていない場合だと、継続していれば効果が出ていたのに、途中で無駄な損切りをしてしまう可能性が高くなります。一方で、中長期の目線しか持っていないと、目の前の利益やコストを疎かにしがちです。
必ず、1ヶ月や週次単位で数字を把握するとともに、1年後〜2年後の目標数値を追い求めるようにしましょう。
SEMは、何もSEOとリスティング広告だけではなく、複数の施策が存在します。仮に、リスティング広告がだめでもSEOで結果が出る可能性はありますし、一方でディスプレイ広告との相性が良いケースもあります。
これらを踏まえたときに、1つの施策しか打たないのは機会損失でしかなく、本来得られた利益を逃してしまうことになります。あくまで予算次第ですが、複数の施策を打つことを心がけましょう。
最後に、流入の分析をすることも大切です。SEM施策を打った場合に、訪問してきたユーザーがリスティング広告経由なのか、SEO経由なのかの流入元が分からなければ、無駄な予算を使い続けることになります。
リスティングよりもSEOの成果が良いのであれば、予算はSEOに割いていくべきであり、その逆も然りです。そして、これらを判断するには流入の分析をする必要があります。
GTM(Googleタグマネージャー)やGoogleアナリティクスを活用すれば、すぐに流入元を分析できるようになるので、今すぐに導入だけでも済ませておきましょう。
SEM対策の概要と手法について解説をしてきました。
SEMはWebマーケティングを行う上で確実に身につけるべきスキルであり、SEMのスキルによって大きな成果を出せることに繋がるのは間違いありません。
SEOばかりに注目されがちですが、リスティング広告などの即効性の高い広告を出稿することで、短期的に成果を伸ばすことも可能になるでしょう。
SEMの手法は多岐にわたるため、SEOのみ、リスティング広告のみと特定の手法にこだわるのではなく、短期目線と長期目線の2つを意識して運営してみてはいかがでしょうか。