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MUM(マム)は、2021年9月にGoogleから発表された新しい検索アルゴリズムです。2019年に発表されたBERT(自然言語処理モデル)の、次のモデルとして位置付けられています。MUMにより、ユーザーが一言で言語化できない検索ニーズに関しても、検索意図を汲み取って検索結果を返せるようになります。
本記事では、MUMの概要と特徴を解説するとともに、MUMの機能をご紹介します。また、今後はYouTubeにも実装される旨の背景もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
株式会社アダムテクノロジーズ 執行役員。
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入社から5年間で100社以上のSEO対策に従事し、様々なジャンル・キーワードでの上位表示を実現。顧客目線での目標達成にコミットしたSEOコンサルティングが強み。
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冒頭でも解説したとおり、MUMはGoogleの検索アルゴリズムの1つであり、2021年9月に発表されました。MUMには、具体的に下記のような特徴があります。
それぞれ順番に解説します。
ユーザーが、本当に自身の求める答えにたどり着くためには、平均8回程度の検索が必要だと言われています。これは、検索意図を単語で区切って検索しているためです。しかし、MUMでは複雑なクエリでも適切な検索結果を返す特徴を持っています。これにより、単語に近しい形で言語化できない検索意図に関しても、文章を入力することで検索結果を表示させます。
たとえば「以前エベレストに登頂した。次はキリマンジャロの登頂を目指しているが、難易度は異なる?」のような文章です。
上記のような、文章の中に複数の検索意図や背景がある場合でもそれらを汲み取り、適切な検索結果を返そうとするのがMUMの特徴です。
MUMでは、検索意図に関連する情報を絞り込んだり拡大したりして、よりユーザーニーズを解決しようとします。絞り込む機能は「Refine this search」と呼ばれ、拡大機能は「Broaden this search」と呼ばれます。関連情報は、ユーザーが欲しいであろう情報に紐付いて表示される仕組みとなっています。
MUMは、75の言語に対応している検索アルゴリズムです。そのため、検索結果が必ず日本のものになるとは限りません。MUMでは言語の壁に縛られず、多言語でユーザーの悩みを解決しやすい情報を返したり、趣味に適した検索結果を返したりします。
MUMは、Googleレンズとの連携を行い、テキストと画像を組み合わせた検索にも対応しています。たとえば、Googleレンズで洋服を撮影したとします。次に「どこのメーカー?」とテキストで検索することで、メーカー情報を特定したり、ショップ情報のリンクを返したりします。
また、上記はあくまで一例で、あらゆる悩みに関してもテキストと画像を組み合わせて検索することが可能です。
ここまで、MUMの基本的な特徴を解説しました。ここからは、代表的な下記3つの機能をご紹介します。
それぞれ順番に見ていきましょう。
Things to knowは、ユーザーがこれから検索するであろう情報を予め提供したり、役立つ情報を提供したりする機能です。検索内容に応じて、始め方や手順、自宅で活用できるものなど、ユーザーに役立つ情報を検索結果として返します。Things to know機能があることで、ユーザーが自分でも気付いていなかった情報にもたどり着けるようになります。
Refine this searchは、画面をズーム(拡大)することで、調べたいものに関連する情報を教えてくれる機能です。ユーザーが調べたいテキスト(文章)をズームし、そこで関連する情報が表示され、クリックすることで新しい検索結果に遷移する仕組みとなっています。
Broaden this searchは、ズームアウトすることで、検索クエリをさらに広げた情報を提供してくれる機能です。Refine this searchのように、ズームアウトすると関連情報が表示され、クリックすると新しい検索結果に遷移します。
MUMは、いずれYouTubeや動画コンテンツにも実装される予定です。MUMがYouTubeに実装されることで、レコメンド機能が強化されたり、検索キーワードに合致したコンテンツを表示してくれたりします。
YouTubeでのMUMは、動画内で話している内容や、言及されている内容を理解します。その理解を基に、検索意図に最適な動画を表示させる仕組みとなっています。
ここまで、MUMの概要などを解説してきました。気になるのは、MUMに対して、具体的にどのような対策をすれば良いのかという点ではないでしょうか。結論から申し上げると、MUMが実装されるからといって、現時点で特別な対策を講じる必要はありません。
MUMはあくまで検索アルゴリズムの1つであり、目的はユーザーに対して、より適切な検索結果を返せるようにすることです。つまり、これまで通りユーザーに役立つ情報を網羅的に提供したり、E-A-Tを高めるための施策を講じたりなど、基本的なSEO対策を継続する認識で問題ありません。
引き続き、ユーザーの悩みを解決できるコンテンツ作成に励んでいきましょう。
本記事では、Googleの新しいアルゴリズムであるMUMについて解説をしました。MUMにより、ユーザーの複雑な検索意図に関しても、適切な検索結果を返せるようになります。また、検索意図に関連する情報に関しても併せてGoogleは提供するので、より早期にユーザーニーズを解決できます。
とはいえ、SEOで特別なMUMの対策をする必要はなく、これまで通りユーザーニーズに応えるコンテンツを作成すれば問題ありません。したがって、まずは検索意図に適切に応えるコンテンツを作成することから始めていきましょう。