表示スピードのSEO影響
Googleの公式発表では、2012年時点でランキング要因の1つであると認めています。一般的には「影響がない」との声が多く、実際に苦労して表示スピードを改善しても現時点ではさほど大きな順位変動は弊社では観察されていません。但し、確実に将来大きな要素になるとも予想しており、ユーザビリティの観点から見ても改善しておいて損はないでしょう。
Googleの方向性
GoogleがしきりにAMPやSSL取得など「高速化」を推奨するのは、モバイルユーザー向けに検索の利便性を高めるためです。2018年にはモバイルファーストインデックスが実装される予定ですが、今やPCよりもユーザーが多いモバイルページにおいて、表示スピードが早いというのは重要なポイントです。今までは「ミラーコンテンツ」や「低品質なリンク」などのブラックハットSEOの改善のためのアップデートが主でしたが、今後はモバイルファーストインデックス等ユーザー体験重視のアルゴリズムが増えていく予想なので、ユーザーの利便性を高める施策であれば積極的に行っていくことで後の順位に関係してくると思います。
表示スピードと離脱率
「表示速度が遅ければ遅いほど直帰率は高くなる」という仮説がGoogleのディープランニングにより実証され、ほぼその仮説が正しいという結論が出ています。
主に予測されている数値については以下になります。
1秒→3秒 |
直帰率32%UP |
1秒→5秒 |
直帰率90%UP |
1秒→6秒 |
直帰率106%UP |
1秒→7秒 |
直帰率113%UP |
1秒→10秒 |
直帰率123%UP |
速度向上の方法
表示速度の改善には以下のような方法があります。改善へ向けては主に画像やテキストの圧縮によるページサイズの軽量化が重要になってきます。
画像を最適化する
画像圧縮ツールを使ってサイズの圧縮をすることによってページサイズの軽量化に繋がります。サイズを圧縮すると画質が悪くなるという懸念もありますが、画質をほぼ変えずに圧縮できるツールもあります。「圧縮」は「縮小」と違って表示サイズを変えずにデータサイズを小さくすることを言います。
参考ツール
TinyPNG |
https://tinypng.com/ |
ShortPixel |
https://shortpixel.com/ |
ブラウザのキャッシュを活用する
ブラウザのキャッシュとは、ブラウザが表示したサイトの情報が一定期間PCに保存される機能のことです。
一度閲覧したサイトを再び閲覧する際に、パソコンに保存されたデータが表示されるため、サーバーにアクセスしてデータを取得してくる時間が短縮されます。キャッシュが有効期間内の場合には初回表示時よりも速くページを表示することができるのです。
有効期間の設定方法
ブラウザキャッシュの有効期間を設定するには、サーバー上の「.htaccess」ファイルに必要な情報を書き込む必要があります。
CSS、JavaScriptを最適化する
CSS、JavaScriptファイルを圧縮する
不必要な空白、改行、インデントなどといった余分な要素を排除し、ファイルを軽くします。
視認性が良くないことから、編集目的ではなくライブラリとして使うために圧縮されるというのが一般的です。
不要なCSS、JavaScriptファイルの読み込みを減らす
ファイルは機能の必要性に応じて、ページごとに読み込むか否かを判断しましょう。
まとめ
検索エンジンへの対策と言わざるを得ないSEO施策が多い中、ページスピードの高速化のSEOにおける意味というのは、ユーザビリティの向上という意味合いが非常に大きくなっています。
ユーザー体験重視の流れは今後のSEO業界の主流となっていく見通しのため、ユーザビリティを意識した施策はこれからさらに注目すべきポイントになってくるかもしれません。